The Beatles 1
The Beatles
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2014-07-13



2000年に発売されたビートルズシングルヒット曲をまとめたベスト・アルバムを昨年11月にジャイルズ・マーティンによって再ミックスされ、さらにミュージック・ビデオ集が付いたビートルズの最新音源
これまでも繰り返しリマスターが発売されているビートルズ。なぜそんなにリマスターされ再販されるのか?
彼らが活動した時期はモノラルからステレオへの過渡期であったこと。一発録りから多重録音へ、4トラックから8トラックに変化していく時代だった。さらに実験的な録音を行っていたこと。1番の理由は楽曲が素晴らしいこと。これに尽きると思う。解散するまでの8年間に12枚のオリジナルアルバムを発表。そのほとんど誰もが認める音楽史上の名盤である。

2000年のコンピレーションアルバム『ザ・ビートルズ 1』が、リマスターでなくオリジナルテープからのリミックスで発売。2009年のリマスターは、あくまで13枚のアルバム既存のモノラル/ステレオ音源を、デジタル処理で高音質化アーカイブしたもの。そして、今回の『ザ・ビートルズ 1』は、楽器やボーカルのバランスごと新しくリミックスしたものだ。

「イエスタデイ」ではヴォーカル、アコギ、弦楽四重奏という編成。音の定位は変わっていない。1番変化しているのはポールのヴォーカル。これが素晴らしくリアルの生き返っている。
さらに、「ラブ・ミー・ドゥ」「フロム・ミー・トゥ・ユー」「シー・ラヴズ・ユー」のモノラル録音の楽曲を聴いていると音圧がまったく違うことに驚いた。それぞれの楽器の音がクリアに輪郭も鮮明になったような気がする。

全曲を聴き比べたわけではないが、紹介した数曲だけでも、このアルバムはビートルズファンにとっては必聴のアルバムであることは間違いない。