カルメンマキ1951年、神奈川県鎌倉市生まれ。東京育ち。父はアイルランドとユダヤの血を引くアメリカ人、母は日本人。1968年、都内の某お嬢様系ミッションスクールを高校2年で中退。新宿や渋谷のJAZZ喫茶やディスコに入り浸り、寺山修司主催の劇団に入団。1969年、CBSソニーレコードより「時には母のない子のように」で歌手デビュー。17才の時である。そして、1975年日本ロック史上に残る名盤を発表。アルバム名はバンド名と同じ「カルメン・マキ&OZ」このバンドを支えたミュージシャンは、春日博文:electric guitar, acoustic guitar、千代谷晃 : electric bass、石川清澄 : piano, Hammond organ、吉田宣司 : drums の他、深町純 : strings arrangements, piano, Hammond organ, Melotron, synthesizer, clarinet、安田裕美 : acoustic guitar、成瀬ヒロ : electric bass、西哲 : drums と蒼々たるメンバ。実はOZの結成は1972年というからこのアルバムを完成させるまでに3年もの年月を費やしていることになる。1977年の解散までアルバム4枚。シングル3枚をリリース。解散後は、渡米し、カーマイン・アピスと活動を共にしたり、久保田真琴らのプロデュースでアルバムを作ったりしていたようである。

収録曲:1.六月の詩 2.朝の風景 3.Image Song 4.午前1時のスケッチ 5.きのう酒場で見た女 6.私は風

アルバム全体としては、アコースティックピアノを要所要所に取込んだ楽曲が印象的。大ヒット曲「私は風」「六月の朝」「イメージソング」などはその代表的な楽曲。静寂な空間に流れるピアノに突如ハードなギターリフが絡み付くあたりは、当時流行っていたプログレッシブ・ロックをイメージしていたのかもしれない。前回の記事で下手なギターで紹介しているのは「イメージソング」のギターソロ部分。おそらく作られたフレーズと思われるが、カルメンマキのヴォーカルが薄れてしまう程、メロディアスなフレーズを披露している。そして、「私は風」では、ピアノ、ハモンドオルガン、メロトロンなどを用い、ドラマティックな展開で曲を盛り上げている。ここでも春日さんのギターは冴え渡っているのは言うまででもない。

今では既に聴くことが出来ないLP盤をながめ、iTunesからダウンロードしようとパソコンを立ち上げたのだが…。なんと6曲で2000円なり。一曲200円としても1200円ぐらいかと思ってみたのだが…。ちなみにCDショップでは新品で1500円。なんで、どうして…?

こんなことなら、マッチ箱に爪楊枝を付けて、爪楊枝の先っぽでLP盤の溝をなぞって聴こうかなぁ〜なんて思ったりしてます…。