ストラトキャスターを愛用しているアーティストは数多くいる。エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックス、リッチー・ブラックモア、ジェフベック、イングウェイ・マルムスティーン、ロリー・ギャラガーなどなど。

初期のストラトはメープル・ネックに直にフレットを打ち込んでいるが、その後にローズウッドをフィンガーボードに貼ったものが作られたり、ピックガードも白から黒に変わったり、様々な改良がされている。黒いボディに白いピックガード、そしてメープル・フィンガーボードはクラプトンの「ブラッキー」タイプ。白いボディ、白いピックガード、ローズウッドのフィンガーボードにピックアップのカバーを黒に交換した「リッチー・ブラックモア」タイプ。ピックアップのスイッチを3点式3つにしたものは「ジェフ・ベック」タイプ。リッチーとインギーは、フレットとフレットの間のフィンガーボードを深く削り、スキャロップド加工にし、軽く弦を押さえただけで音がでるようにし、速弾き用?のギターに改造している。(スキャロップド加工が施されたギターは弦を押さえる強さでピッチが変わるため初心者には不向きといわれている)

ストラトらしい音が聴けるアルバムはたくさんあるが、独断と偏見で2枚のアルバムに絞ってみた。
一枚目はクラプトンが在籍していた「デレク&ドミノス」の「Layla」(いとしのレイラが収録されているアルバム)である。ジョージ・ハリスン夫人への思いを切々と歌ったことで有名であるが、ストラトの配線の妙と間隔の狭いピックアップから出る枯れた音色は「それ」を表現するには持って来いのギターである。

そしてもう一枚はロリー・ギャラガーの「ステージ・ストラック」。ご存知の通り彼は1995年に他界しており、あのストレートなストラトのサウンドをもう聴くことはできない。余計なエフェクターやギミックを使わず、アンプ直でガンガン弾きまくる彼は、ストラトをこよなく愛し続けたアーティストの一人であろう。

デレク&ドミノスロリーギャラガー







もちろんこのほかにもストラトらしいサウンドが聴ける曲として「スティービー・レイ・ボーン」の「Little Wing」などがあげられる。この曲のイントロを聴いただけでストラトのサウンドがわかると言っても過言ではない。是非聴いてみて欲しいものである。ちなみに彼も1990年に飛行機事故で亡くなっている。


次回からは「テレキャスター」を取り上げる予定です。