「セクシャルバイオレットNo.1」の大ヒットで知る人も多い桑名正博。この大ヒットした歌謡曲(?)の前に出したアルバムがこのテキーラ・ムーン。彼はこのソロアルバムの以前にティアドロップスというバンドで活動をしている。このバンドには後にテレビの音楽バラエティーで有名になる是方博邦が在籍していたことはあまり知られていないはず。このアルバムで是方邦博こと是ちゃんがギターを担当していたかは、今となっては不明。(レコードレンタルのはしりである三鷹の「友&愛」に売ってしまったことが今でも悔やまれる。)
2曲目の「月のあかり」はアルバム発売当時から密かにファンの間で名曲として語り継がれている。その時代を反映した歌詞も今となってはとても懐かしい。3曲目の「セントラルパーク」。「イーグルス」も歌詞で登場するこの曲は、原宿セントラールパークのことなのです。「何となくクリスタル」「A.O.R」が脚光を浴びていた頃に作られたアルバムだけに洗練されたアレンジは現在聴いてもまったく古さを感じさせません。ミュートしながらシングルノートでリズムを刻むギター、サウンドの奥で絶妙な存在感を醸し出しているハモンドオルガン。そしてフェンダーローズの響き…。このアルバムは、My Best Albumであることは間違いない。

テキーラ

収録曲目:
1.オン・ザ・ハイウェイ 2.月のあかり 3.セントラルパーク 4.ダンシング 5.バラと海賊 6.キャデラック 7.毛皮のヴィーナス 8.満潮 9.しらけじまうぜ